ショックで記憶がなくなる理由

交通事故にあったことが記憶にない

私は小学二年生のとき、交通事故に遭い、全治二か月のケガをした。

しかし、事故当時から事故に遭った記憶だけない。

今も全く思い出せない。

事故の出来事だけ記憶にない。

今日はそんな私の経験から、記憶がなくなる原因をブログに書く。

 

事故に遭った私の記憶喪失経験談

小学二年生のとき、私は交通事故に遭った。

9月23日のお昼すぎ、近所の文具屋さんに行くために家を出た。

そこまでは覚えている。

しかし、その後の記憶がない。

目覚めたとき、私は病院のベットで横になっていた。

そのとき隣にいた母言われたことをまとめると、こうだ。

私が道路を渡った時、左から走ってきた車に左足をぶつけた。

その後、私の左足がプラプラしてた。

私は身動きが取れず、大泣きしてた。

しばらくして私は救急車に運ばれた。

 

母に言われたこと全てが全く思い出せないし、そもそも記憶にない。

私の中では無いことになっている。

結局、左足のふくらはぎの骨が二つ折れてて、全治二か月の為入院となった。

これが一番ショックだった。

家に帰れず、一人病院で眠るのが辛かった記憶は今も残っている。

 

後日事故の事情聴取で警察官たちが私の元を訪ねた。

しかし、事故当時の記憶がない為、何も答えられなかった。

 

警察官:「事故当時、近所の文具屋さんに行こうとしていたんですよね?」

私:「はい。」

警察官:「文具屋さんの反対側の道に渡ったようですが」

私:「そうなんですね。」

警察官:「反対側の道は日陰だったから、涼むために渡ったんですか?」

私:「多分そうだと思います。」

 

私はそのとき、文具屋さんがある道の向こう側に行こうと道を渡って事故に遭ったことを知った。

事故当時は晴れてて暑く、反対側の道が日陰になっていたので、涼をとるために渡ったのだろう。

自分がしたことなのに全く思い出せないので、全て推測でしかない。

 

事故に遭って二か月後、骨折した骨は繋がり、私は無事退院できた。

 

本能が記憶を消す

あの事故から20年以上経った。

事故の記憶が全くないので、横断歩道に全くトラウマを感じることなく普通に歩ける。

大学生のときに運転免許を取得し、今も車を運転できている。

もし事故の記憶があったら横断歩道を渡れなかっただろうし、車を運転できなかったと思う。

事故の記憶が残るとトラウマになるから、脳が記憶を消したのかな?と私は思った。

 

先日、知人にこの話をした。

彼が答えてくれた内容をまとめると、次のようになる。

体に受ける衝撃が大きすぎると自分自身でその衝撃を受け止めることができないので、それを避けるために本能がその時の記憶を消している。

私が経験した交通事故の場合、私の左足が車にぶつかった衝撃があまりにも大きく、私の本能が私の記憶を消した。

 

事故で私が受けた衝撃は本能が記憶を消すほどかなり大きかったんだろう。

すごい経験をしたなと、今になって思う。

 

交通事故の記憶がない2つの理由

このブログを書きながら、詳しく知りたいと思い、ネットで検索してみた。

すると、2つの理由があることが分かった。

①頭部外傷による逆行性健忘症

脳震盪などの頭部外傷では、新しい出来事に対する記憶力が正常にもかかわらず、事故前後の記憶が無いことがあります。

頭部外傷から少し前の記憶が無い状態を逆行性健忘症と言います。逆行性健忘症が起こる理由は、頭部外傷のため、記憶を司る海馬という部分の機能が一時的に停止したためと考えられています。

(【医師が解説】事故の記憶がないのはなぜ?交通事故の記憶障害 - メディカルコンサルティング合同会社より引用)

ちなみに、海馬の位置は下図のとおりである。

海馬は真ん中右の水色の部分

(「海馬」を活性化して不安やうつとさよなら!?/脳の健康レッスン(1) | 毎日が発見ネットより引用)

②精神的ストレスによる解離性健忘

交通事故のようなショッキングな出来事に遭うと、その事実を受け入れられなくなったり、感覚や感情が麻痺することがあります。

このような状態になるのは、耐え難い出来事に対する精神の防衛反応と考えられています。この中でも、精神的ストレスによって交通事故の記憶が失われることを解離性健忘と言います。

(【医師が解説】事故の記憶がないのはなぜ?交通事故の記憶障害 - メディカルコンサルティング合同会社より引用)

 

事故当時はこめかみに擦り傷はあったが、頭を打った症状はなく、①の脳震盪による外傷は考えにくい。

そうなると、②の精神的ショックによる記憶障害が原因の可能性が高い。

交通事故の衝撃が私にとって余りにも大きすぎる為に受け入れられず、自分を守るために事故の記憶を消した。

知人が私に話した内容とほぼ合っている。

 

たまにニュースなどで、事件や事故・災害に遭った人たちのインタビューで「全く覚えてない、思い出せない」という声を聞く。

彼らも事故に遭った私と同様なのだろうと思う。

 

今回のまとめ

①事故や事件・災害に遭うと、その出来事だけ記憶がなくなることがある。

②①の原因その①:脳震盪などの頭部外傷により、記憶を司る海馬に一時的ダメージを受けた為

③①の原因その②:ショックが大きすぎて自分で受け止められず、自分を守るために記憶を消す